|
はじめまして。私たちは東京23区印刷工房を立ち上げたケイプリンティング株式会社と申します。このたびは、私達の印刷アウトソーシングHPをご覧頂き、誠にありがとうございます。少しだけ私達のことについてお話をさせていただきますので、よろしければお読み下さい。
私たちは、印刷アウトソーシングは古くてかつ新しいビジネスだと考えています。
これはなぜだとみなさんは思われますか?
ご存知のように、印刷業者というのは古くからあるビジネスですし、歴史の古い業界です。例えば弊社ケイプリンティングは、私の父が1955年に創業をして今日まで50年もの歴史を持っています。
しかし、同時に過去印刷を行ってきた立場から言えば、印刷アウトソーシングビジネスはこれまでとはまったく別の中身に変わってきています。
下請けや孫請けが当たり前、じゃあ売上げに対する利益率って何?
現在でもまだあるかもしれませんが、過去印刷業界は下請けや孫請けというのが当たり前に存在していました。例えば大手が受注窓口になって、下請けの業者に回しそれを一番下の孫請けに印刷させる、というようなシステムです。
また、少し前の話になりますが、社内に印刷子会社をお持ちの企業様から、弊社にお問合せ頂いたときに驚いたのが「印刷子会社が印刷機械を実際には持っていない」ということです。つまり、その会社は単なる受注窓口なんですね。
このような例は、バブル崩壊以降はかなり少なくなりましたが。
つまり、以前は印刷は中間マージンがかなりあり、また下請けや孫請けに実際の印刷を出すことが"当たり前に"なっていたビジネスだったのです(その当時)
その当時から、私たちは独特の受注システムとその階層構造に疑問を持っていました。それでも、世間は回っていたのでなんとかなっていたのでしょうね。
疑問を持っていても、必要性に迫られないことで業界全体も変わりませんでした。
でも、世の中は変化します。
今ではそんな非効率なシステムには、真っ先にコスト削減のメスが入る時代になりました。
過去とは考えられないくらい、企業側のコストに対する意識は高くなり、単純な労働に対する対価と無駄な人件費は、非常に大きな問題になってきているのです。
当社でも印刷ビジネスそのものを根底から考え直す必要性に迫られました。
「なにが重要で、なにが重要でないのか?」
この質問とともに改善と最適化を探り続けた時期が続きました。
バブル崩壊から5年間、多くの印刷業者が倒産や廃業をしていくのを見ながら、私たちは必死に改善の道を探りながら一歩一歩前に進んだのです。
気が付いたこと:印刷機械の最適化のスキルと単純肉体労働の組み合わせ
印刷ビジネスは、不透明な中間マージンを抱えて動いていた時代から、より透明で直接的なビジネスに生まれ変わる必要性を持ってきていました。
下請け・孫請けの二重構造なのに、その2社は印刷機械を一台も持っていないなんて、なんだかおかしいと思いませんか?
そんな中、私たちは、印刷アウトソーシングつまり単純にいえば印刷業者ですが、私達がなにを存在価値の中心に持っているかを考え続けていたのです。
その結果出した私達の答えは2つ。
「印刷における専門対応知識」と「印刷機械の最適化による省コスト」です。
受付の窓口が印刷の知識をプロとして持っていることで、お客様は実現したいことをすぐに発注することができます。そして大型・小型・中型印刷機械を、それぞれの印刷にあわせて最適に組み合わせて稼動させるスキル。
これがすべてです。
これだけあれば、専門的な印刷品質を低価格で早く納品できるのです。
他のものは一切必要ありません。
少なくとも、余分な脂肪はつけないほうがいい、私たちはそう考えています。
納得価格で簡単発注ができる高品質の企業様向けオンデマンド印刷
実はネットやFAX受注をすることができる業者はかなりの勢いで増えています。いわゆるネットによるオンデマンド印刷です。
ただし、そのオンデマンド化は「業者側の都合を最大限に」という意図で設計されたシステムも少なくありません。
その場合、印刷発注の窓口をメールやフォームだけにして、印刷納期を定型化するなど。こうすることで、印刷費用を値引きする代わりに、印刷業者側の都合をうまくお客様に納得して頂くという流れが出来つつあります。
このことを否定するわけではありません。
しかし、もっと多くのお客様にお選び頂くためには、それだけの視点ではダメだと私たちは考えています。
@ 印刷会社側のコスト最適化、システム最適化を最大限行うこと
A 印刷品質が高いのは当たり前。どこよりも納期が速く、また発注が簡単であること
B お客様に対応する者が、印刷に関して高い専門知識を持っていること
C 夜11時まで電話ご注文を受け付ける利便性
その結果、私たちは企業様向けの印刷アウトソーシングの新しい形として少しずつ多くのお客様に認知と支持を頂くまでになってきました。
私たちには下請けも孫請けもありません。
そして無駄な中間マージンはゼロです。
受注担当者が、工場の印刷専門スタッフへ直接指示を出します。
そして夜11時前までなら、当日に印刷が開始されるほど、素早い対応です。
私たちはご期待に応えます。
そしてこれからも進歩を続けたいと強く考えています。
従来の印刷ビジネスを変えるサービスを提供するために、日夜研究を続けています。
印刷は私たちにお任せ下さい。
お客様はドキュメンツのクオリティーに、最大限のお時間と労力を注いで頂く事ができるはずです。それが私たちの役割であると考えております。
印刷コラム「漫画本と紙とデジタル、印刷機の意外な現代事情」
堅い話が多くなってしまったので、少しやわらかいお話を。
印刷技術は過去から比べ、飛躍的に向上しています。
特にコンピューターによるデータ処理が当たり前になってからは、印刷機械を組み合わせるだけの現場が、みごとにデジタル化されてきています。
ところが、このような流れに反対するように、古い型の印刷機械がみごとに生き残って活躍を続けている場面を見ることもできます。
漫画本や週刊誌が、多くはまだ活字組版という古いシステムを使用していることは一部印刷関係者ならよく知っていることですが、これらの機械は私たちにとっても郷愁を感じさせるほどの年代を生きてきた機械なのです。
また、活字組版でも「手文選」という手法がいまだ残っており、週刊誌などでの原稿印刷時に、突発的なニュースに対応して組み変えるスピードの速さから、重宝されているとか。
また、漫画雑誌ではザラ紙という再生紙が使われている関係で、印刷のインクがよくザラ紙にのる活版を使用しているということらしいです。
漫画誌の紙はすべてリサイクル用紙なので、それ以外の紙を使うことが難しいこと、そしてコストと環境問題からも、デジタルの現代でありながら、きわめてアナログな印刷機械達が、今日も休むことなく唸り声を上げながら印刷を続けているのです。
デジタルVSアナログ
印刷の世界では「紙にすること」、つまりデータを紙というアナログ媒体に落とし込む作業をすることになるのですが、少し前に「オフィスから紙が消えてなくなる?」といったデジタル時代の生活の予想は、今までのところ完全に外れているようです。
それは、お客様のオフィスにお伺いして、デスクを見回せばすぐにわかります。
紙で机にいくつも塔(?)が出来ているような多忙な方が、やっぱり少なくないからです。
先ほどの漫画雑誌や週刊誌でも、一時期はデジタル化によって紙に印刷をしなくなる、ということが懸念されていたようですが、実際にはそうはなっていません。
このような流れに関して書籍「街場の現代思想(内田樹)NTT出版」ではこう語られています。
「どうしてこんなことが起きたかというと、CD−ROMには一覧性がないからである。
パソコンでは「ぱらぱらっと斜め読みして、面白そうなものをチェック」ということができないのである」(引用終)とある。
この本には、大学で授業選択の情報を記載したシラバスをCD−ROMにしたことで、学生側がCD−ROMそのものをほとんど見なかったこと、その結果いい加減な推測で授業選択を決定する学生が増えたことなども書かれています。
デジタルに一覧性がないことは、少し前に言われた「漫画本がネットにすべて移行する」という話が、いまだにまったく気配さえも見せていないことを考えれば大いに納得できると私は考えています。
まず紙にする、印刷を行う、そして一覧性を持たせて情報を伝えようとする。
このような活動は、人間があくまでアナログ的な存在であることで、いつの時代も必要不可欠なことなのかもしれない、そんなことを考えつつ私たちは印刷を日々行っています。
いつの日か、人間そのものがデジタルになるような日が来るまで。
ケイプリンティング(株)
|